カモジグサの利用方法の調査
カモジグサがどのようなことに利用されているか、また利用が期待されているのか調べました。
カモジグサは以下のシノニムがありましたので、それぞれについて文献データベースを調べました。
NCBI:txid445761 (2021/05/23閲覧)
- homotypic synonym
- Elymus kamoji
- Campeiostachys kamoji
- Roegneria kamoji
- heterotypic synonym
- Agropyron tsukushiense var. transiens
- Elymus tsukushiense var. transiens
- Elymus tsukushiensis var. transiens
牧草
- BMC Microbiology, 2018, 212, doi: 10.1186/s12866-018-1351-0
- 高原で飼育している[ヒツジ]のメタン生成菌と原生動物群集について調べた論文
- 羊は、草とスゲからなる自然の高山草原(海抜3000〜3300 m)で放牧された。
- 主な草種は、Roegnevia kamoji(カモジグサ)、Koeleria litwinowi、およびStipa aliene
- それらのセルロースは乾物の30.34〜42.06%の範囲であり、粗タンパク質は8.56〜10.39%の範囲だった。
- 南満洲鉄道株式会社 農事試験場彙報. 第26号(1930年)
牧草利用に際する情報
- 国土交通省 在来野草の緑化利用に関する技術資料(2018)
- 開花期: 5~7月
- 草丈: 50 ~ 100 cm
- 栄養繁殖器官: 根茎
- 種子の散布: 重力
- 出芽期: 9~10月
民間薬(シバムギ)
カモジグサに関する直接の効能についての文献は調べた限りでありませんでした。 一方で、近縁のシバムギ(Elymus repens)に関しては以下の情報がありました。
- Journal of Ethnopharmacology, 2013, 750–771, doi: 10.1016/j.jep.2013.06.007
- 根茎が民間薬としてお茶等で発熱に対して用いられた(文献中 Table 1)。
- HEK293を用いたin vitroアッセイにおいてジクロロメタン抽出物が抗炎症作用を示した(文献中 Table 2)。
同じ属とはいえ、カモジグサにおいて同様の効能があるかは不明です。